『髪を切ったら学校に行く』

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不登校回復期、
子どもがよく表すサインに
「髪の毛を切りたくなる」
そして
「体を動かすようになった」
というものがあります。

不登校の間、
心のエネルギーのほとんどは
自分自身に向けられていました。
外での世界に疲れた心の回復と、
これからどんな「自分」で社会に向かおうかという模索と準備に。

一見怠惰で、
何もしていなさそうに見えていた彼らですが
頭の中は、
学校に行くべきか否か、
こんな自分でいいのか否か、
ああでもない、こうでもないと、
色々な思いが廻り、忙しく動き回っておりました。

頭優位の生活を表してか、
髪は伸び放題、寝ぐせ丸出し、
それはまるで
手入れをされていない庭のよう。
文字通り「頭でっかち」。
そんな頭髪の
不登校生もいます。

しかし心のエネルギーが回復してくると、
エネルギーの向かうところが
頭から体へと変わります。
意識も、
内面から外の世界へと向き出します。

身体を動かしたい、
悶々と考えてばかりだった髪(頭)を
スッキリさせたい、
そんな気分になっています。

女の子の場合は、
「ダイエットする」と言いだすこともあります。
女の子の方が、
単に人目を気にするというだけでなく、
自分をきれいに見せたいという気持ちが強いので
服装やお化粧など、
女性的な面に気を遣うようになってくることがあります。
これも回復の兆候の一つです。

ある程度の不登校期間の後、
「髪を切りたい」
「運動機器を買ってほしい」と
言い出したときは、
外に出る準備をし始めた証拠。
周りの大人は
賛同してあげるといいでしょう。

運動機器をわざわざ買わなくとも
自宅の階段で踏み台昇降をしたり、
早朝ジョギングを始めたり、
犬の散歩を始めたり、
アイドルのダンスを見ながら真似して踊り出したり、
毎週風呂洗いをするようになったりなど、
何らかの形で体を動かしますので
必ずしも購入しなければならない訳ではありません。

彼らが味わいたいのは
自分の身体を自分の思うように動かせるという感覚。
不登校生が失いがちだった
自己コントロール感です。
その積み重ねが
外に出るための自信を大きく育ててくれます。

もとは
自分の意に沿わないものに
エネルギーを費やし過ぎた子達ですから、
自分の身体とエネルギーを、
自分の意志で動かし
理想の姿に近づけていくというのは
彼らの「生きる力」の
望むところなのです。

すぐに
言っている通りのことが実行できるとは限りません。
必ずしも
結果に結びつくわけでもないかもしれません。

でも周りの人は
結果を焦らず、
「うまくいくといいな」と
穏やかに見守っていてあげることです。