Noが言えない不登校生には…

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不登校の生徒と関わってよく思うのが、
「NO」を言うのが苦手な子が多いなぁ ということ。

優しくて、人の期待を拒むのが苦手だったり、
生真面目で不器用で頑固で、
人間関係を適当にやり過ごすことができなかったり…

理由は色々ですが、
総じて「NO」を言うのが苦手な子は
いじめられやすくなったり 不登校になったりと
損な目に遭いやすいようです。

優しくて、断るのが苦手な子は受容的ですから、
他人を利用しようとする人(自分を受け入れさせたい人、自己中心的な人)が
寄って来ることがあります。

そのような人に、
依存されたりいいように使われたりしても
NOが言えないので、
「嫌だな」と思いながらも 付き合い続けます。
そしてある日パタッと エネルギーが切れて 学校に行く力が出なくなってしまいます。
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不器用な子や頑固な子、生真面目な子は
同級生からからかわれたり、嫌なことを言われても
機転の利いたとっさの対応が苦手なので
何も言えないまま 固まってしまいます。

それが
「あいつには何を言っても大丈夫だ(言い返してこないし、言いつけないし)」と
思われ、調子に乗られ、からかいの対象となったりすることもあります。
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そしてそれに耐えるエネルギーが切れた頃、
家にこもるようになります。
(家では暴れたり怒りっぽくなったりすることも)

どちらとも
『何も言えない不甲斐ない自分』を味わうことになり、
自分への信頼が低くなります。
(信頼が低くなると、積極性も低くなります。)

何も言えないままでいることは
いじめられ体質になっていくことにもなるのです。
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そう言う生徒達と よく実践しているのが、
ここ(相談室・安全な場所)で、
悩みの元となった相手をイメージして、自分の気持ちを伝えること。
言いたかったことを、今ここで言うこと。

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この方法、意外なことに
生徒たちは真剣にやってくれます。

もとは
僕の相談室にある大きなぬいぐるみを、
生徒たちが憎き(?)相手に見立て
言えなかったことを言ったことが始まり。

やってみた生徒たちが皆、
「スッキリした!」と、
本当にその相手に言ったような感覚になるのです。

そして何より、
「大丈夫、(自分は)出来る」と
自分への信頼を取り戻しているのです。

NOを言うのが大事と分かっていても出来ない人は、
後からでもいいので、
安全な空間で、
言ってやりたかったこと、言ってやりたいことを、
相手をイメージして、それに向かって、声に出して言うこと。

(声に出すのがポイント 真剣になるほど良い)

そうすると、
「私はちゃんと言いたいことを言える」という感覚が身体に入り、
『何も言えない不甲斐ない自分』というイメージを防ぐことが出来、
自分への信頼を保てます。

(自信がついた子は
 担任の先生に事の次第を話して
 相手との話し合いの場をセッティングをしてもらってもいいでしょう。)

ちなみに不登校の生徒が
回復期に、
「本当はあの時○○が嫌だった…」と、
『過去の傷つき体験』を 親に言うようになることがよくあります。
なので、
「嫌なことが言える」ことは「癒える」ことでもあるのでしょう。

言いたいことは飲み込まず、
声にして言うこと。
「しょせん架空だし…」「今頃言ったって…」と
何も言えないでいると、
心も癒えないままになっちゃいますよ。

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不登校生が復帰に向け春休み中にしておくこと③固まってしまう子

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「不登校生が復帰に向け春休み中にしておくこと③ 固まってしまう子」

新学期が始まりましたね。

眠い目をこすりながら毎日登校している子もいれば、
始業式は来て、次の日は休んで、その次の日は遅刻…など
五月雨登校の子もいます。
学校に行こうと思っているのに身体が動かない、朝起きれない、
なんて子もいることでしょう。

学校に行っている行っていないに関わらず、
子どもも親もとにかく
「焦らない」こと、「欲張らない」こと、「思い詰めない」こと。
焦ってもいいことは何もないですからね。

ところで
相談が来ました。
「学校に行きたい気持ちはあるものの、
 人(同世代・集団)と会うと固まってしまう」、というもの。

固まってしまう理由は色々だと思います。
人とどう会話していいか分からない、
想定外のことが起こるとどうしていいか分からなくなる、
人から変に思われるのではと怖くて何も出来なくなってしまう、
過去に辛い体験があって、その時の体の反応が出てしまう…などなど。

理由はさておき
固まった状態でいるのは
身体にとって良いものではありません。

このような相談を持ってくる生徒とまず話し合うのが、
「じゃあ、固まったときどうするか決めておこうよ」
というもの。
どうするか決めておかないことが、固まったままでいる要因でもあります。
結構これって大事なことなんです。

生徒がやりたがる方法があればそれでいいのですが、
一番オーソドックスなお勧め法は「深呼吸」。
とくに息をゆっくり長く吐くこと。
深呼吸は体をリラックス状態に導きます、

そして普段から 
やっておくといいストレッチを紹介します。

息を吸いながら身体にぐっと力を入れて肩を上げ、
その状態をギリギリまでキープ。
そしてその状態から一気に脱力してリラックス。

一日数分、続けていくと、ストレスを感じにくい体になると言われています。
恐らく
自ら緊張を作り、それを緩和するということをくり返すことで
身体が「緊張をコントロールできる」と学ぶからでしょう。
「自分で何とかできる」と思うと、自信もついてきます。

こちらの動画で見られます。(1分10秒ぐらいの所から始まる)▽


ボイストレーニング 準備運動


ストレス対処のためではなくボイストレーニング用なのですが、
宜しければボイストレーニングもしてみて下さい。

僕は、生徒によってはボイストレーニングも薦めています。

不登校になる子には、自己表現が下手な子も多く、
同級生の会話の中で自分を出せないと、
学校に行ってても「自分がいない」ようで楽しくないんです。
(結構これがストレスになっている子も)

「声を出す」ということは、「自分」を出すことの練習にもなります。

このストレッチは
東日本震災の後、学校の子どもたちに薦めたセルフケアの一つでもあります。
大人のストレスマネジメントにもよく取り上げられています。
子どもと一緒にやってみてはいかがでしょうか。

■割といい内容の本でした。▽図書館で探してみて下さい
ようこそ反抗期―不登校のこころの読み方
登校拒否・引きこもりの二次的反応―かかわりつづける人のために

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不登校生が学校復帰に向け春休みにしておくこと②

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不登校生が学校復帰に向け春休みにしておくこと②

始業式まであと少し。
今のクラスでは復帰に踏み切れなかったけど、
仕切り直して今度こそ…!
そう思っている子も、多いことでしょう。

「学校復帰が少しでも上手くいくよう
 春休み中しておくことはないですか?」
という質問も、保護者の方からよく受けます。

ワタクシがいつも言うことは

「好きなことや楽しいことをして
 エネルギーを蓄えておいて下さい」というもの。

新しいことや苦手なことに
挑戦したり耐えたりするにはエネルギーが要ります。
エネルギーが無いときには、
いつもと違ったことにも、ほんの少しの嫌なことにも
キーッとなったりグサッと傷ついたりして
やる気がなくなります。

学校に行かなくなったばかりの頃がそうだった、
という子も多いのでは?
再登校を試みたものの、
同級生の「何で学校に来なかったの?」の一言に傷つき
ふたたび不登校状態になった…、という子も
いたのではないでしょうか。

そのためにもエネルギーは必要。
寝ること食べること。そして
好きなことに熱中したり楽しむこと。

「秋も冬も好きなことばかりして家に居てましたが…」

と突っ込まれそうですが、
実は好きなことの仕方
この時期は少し違います。
春に花が開くように
子どもの心もオープンになっています。
外の世界のものを、吸収しやすい状態になっているのです。

学校に行けない罪悪感を掃うためネットに走っていたり
不安に抗うべく好きなことに逃げていたような
内にこもろうとするものではありません。
今、好きなことを楽しむことは
登校というフライトに必要な燃料をためること。

効果的だったのは
子どもの趣味に
親(特に同性の親)が一緒につきあうこと。

自然散策にお寺巡り、お城大好きっ子に
アイドル好き、電化製品街好き、釣りにキャンプにグルメ旅…
子どもの個性が分かって面白いものです。

親の趣味に
子どもをつき合わせて楽しむのではありません。
親が自分の楽しみに夢中になり過ぎると
子どもは置いてけぼりにされてる気がします。
また、
親がうんざりした気分でつき合っても
いいことはありません。

子どもは
親が自分を本当に見てくれているかどうか
ちゃんと感じ取りますからね。

「自分の好きなことに触れること」は「自分を取り戻すこと」、
「楽しむこと」は「エネルギーを蓄えること」、
「親に一緒に来てもらうこと」は「親にそれを保障(保証)してもらうこと」。

「何をしている時ワクワクしてるだろう?」
そう考えるだけでも
子どもにとってはプラスになると思いますよ。